平成29年度配偶者控除の改正
あまり大きなニュースにはなっていませんが、今年の税制改正で、配偶者控除の在り方が改正されました。今まで、扶養対象の配偶者がいる方は、全員配偶者控除を受けられましたが、今年から、所得制限がつき、高所得者は配偶者控除を受けられなくなります。
⑴ 配偶者控除(所法83)
控除対象配偶者又は老人控除対象配偶者を有する居住者について適用する配偶者控除の額が次のとおりとされました。なお、合計所得金額が1,000万円を超える居住者については、配偶者控除の適用はできないこととされました(所法83①)。
居住者の 合計所得金額 |
控 除 額 |
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控除対象配偶者 |
老人控除対象配偶者(70歳以上) |
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900万円以下 900万円超950万円以下 950万円超1,000万円以下 1,000万円超 |
38万円 26万円 13万円 0円 |
48万円 32万円 16万円 0円 |
⑵ 配偶者特別控除(所法83の2)
配偶者特別控除の対象となる配偶者の合計所得金額を38万円超123万円以下(改正前:38万円超76万円未満)とし、その控除額が次のとおりとされました。なお、改正前の制度と同様に、合計所得金額が1,000万円を超える居住者については、配偶者特別控除の適用はできないこととされています(所法83の2①②)。