永代供養料を支払った場合の葬式費用該当性について

【質問】

相続人乙は、被相続人甲の意向もあったことから、甲の葬儀においてお寺に対するお布施のほか、永代供養料として300万円を支払いました。

この永代供養料についても、乙が取得した財産の価額から葬式費用として控除することができますか。

 

■ 回答

永代供養料は葬式費用には該当しませんので、控除することはできないと考えられます。

 

  • 解説

 永代供養料は、一般的に被相続人の毎年の忌日やお彼岸などにおいて故人を供養してもらうため、お寺に納めておく金員であり、死者を葬る儀式に支出する葬式費用とは、その性格を異にする費用であると考えられます。

 初七日、四十九日、一周忌、三回忌などの法会(法事)に要する費用については、相続税法基本通達13-5(葬式費用でないもの)の(3)において葬式費用としては取り扱わない旨定められており、このことからしても、永代供養料は葬式費用には該当しませんので、葬式費用として控除することはできないと考えられます。