「機械及び装置」と「器具及び備品」の違いって?

会社が高額な電子機器等を新規に購入して、その購入した資産が「機械及び装置」になるのか、又は「器具及び備品」になるのか、判断に迷う場合があります。税理士によっても、判断がわかれます。どのように判断したらよろしいでしょうか。

 

法人税法では、資産について、建物、構築物、機械及び装置、船舶、車両及び運搬具、工具、器具及び備品、・・・など、様々な種類を規定しています。
 実は、法令では機械及び装置、器具及び備品について、どういうものをいうのかについて明確な定義付けがなされておりません。

ただ、ご質問にある機械及び装置か、器具及び備品かの判断をするに当たって参考となる具体的な判断基準が示された裁決が出されていますので、実務上大いに役立つものと考えます。


 法人税法は、資産を形態別に分類しそれを掲げているにすぎず、資産そのものの分類得を個別具体的に明らかにしたものではありません。

一般的(一般名詞としての「機械」「装置」という意味において)に、『機械』とは、外部から与えられたエネルギーを有用な仕事に変形するものをいい、『装置』とは、ある目的に合わせて設備・機械・仕掛けなどを備え付けること、又は、その設備・機械などをいうものと解されています。

上記の観点及び、耐用年数の定め方を勘案すると、法人税法に規定する『機械及び装置』とは、外部から与えられたエネルギーを有用な仕事に変形するもので、かつ、複数のものが設備を形成して、設備の一部としてそれぞれのものがその機能を果たすものをいうと解すると思われます。
 さらに、法人税に規定する『器具及び備品』とは、それ自体で固有の機能を果たし独立して使用されるものをいうと解するのが相当と思われます。