経営者のための退職金制度「小規模企業共済」とは?メリットや節税効果を徹底解説(1/4)

私の書いた記事が税理士ドットコムトピックスに掲載されましたので、転載いたします。よろしければ、ご覧になっていただければ幸いです。

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退職金というと、ある程度規模の大きな会社に勤める人の特権、というイメージがありますが、小規模企業の経営者や役員、個人事業主でも利用できる「小規模企業共済」という制度があります。

毎月掛金を積み立てることで退職時に共済金としてもらえるだけではなく、いざというときには貸付制度も利用でき、さらに節税効果も期待できます。

では「小規模企業共済」の加入条件やメリット、節税ポイントについて詳しく解説します。

 ■ 「小規模企業共済」とは
「小規模企業共済」は経営者や個人事業主が毎月掛金を積み立て、退職時や事業を廃止したときに、支払った月数と掛金額に応じて共済金として受け取れる制度です。
掛金はその全額を所得から控除できたり、共済金を受け取る際には退職所得扱いになるなどのメリットがあります。
2018年3月末現在で約138.1万人が加入者として在籍しており、共済金の平均受給額は1087万円となっています。

■ 加入条件
小規模企業共済は、経営者や個人事業主だからといって誰でも加入できるわけではありません。対象となる業種ごとに、常時使用する従業員(1年以上雇用している、またはそれが見込まれる人)数の規定があります。

事業によっては個人事業主と共同経営している人も加入できますが、その場合個人事業主1人につき2人までとなります。ただし、常時使用する従業員には共同経営者ならびに家族従業員は含まれません。
また加入後、上記条件を満たさなくなった場合にも、小規模企業共済制度には継続して加入できます。

■ 加入手続きの方法
小規模企業共済は、金融機関や商工会議所などの委託機関の窓口で申込みをします。加入申込みの際には中小機構の様式書類のほか、加入者の立場によって以下の公的書類が必要になります。

・法人の役員
役員登記されていることが確認できる書類(商業・法人登記簿謄本など)
※交付後3か月以内の原本

・個人事業主
確定申告書の控え(または開業届の控え)

手続きに問題がなければ、申込み後およそ40日程度で中小機構から「小規模企業共済手帳」と「小規模企業共済制度加入者のしおり及び定款」が送られてきます。